「EIZO FlexScan EV3895」のレビューをお送りします。
「EIZO FlexScan EV3895」のスペック構成はもちろん、メリット・デメリットの検証なども行っていきます。
目次[非表示]
EIZO FlexScan EV3895 レビュー
「EIZO FlexScan EV3895」のスペック構成をのせます。
スペック
- 37.5インチ
- 解像度:UWQHD(3840×1600)
- 応答速度:5ms
- リフレッシュレート:60Hz
- IPSパネル
- HDR
- G-SYNC/FreeSync
- 黒挿入(モーションブラーリダクション)-残像軽減機能
- ブラックスタビライザー
- DAS(Dynamic Action Sync)モード
- 入力端子:HDMI×2,DisplayPort×1,USB Type-c×1
インチ
:15インチ。持ち運べるノートパソコンくらいの大きさ。
:20インチ。持ち運ぶには大きい。テレビ用としては小さい。
:25インチ。テレビ用としても使える。一般的なモニターサイズ。
:30インチ。一人で扱うとしたら大きい。
:40インチ。大きい。テレビとしても結構大きい。
:50インチ。超大きい。ブルジョワ感。
40インチを超えてくると、迫力はすごいですが、設置スペースも考える必要が出てくる可能性があります。モニターが大きいほど画面から離れることになるので、モニター前のスペースも考える必要がありますね。
無理やり近い距離でプレイすると、視線の移動が大変で眼球が疲れるし、画面酔いもしやすくなる。
逆に15インチ以下の小さいモニターだと、高解像度でプレイするときは文字が小さく表示され読みづらくなる可能性がある。
EIZO FlexScan EV3895は37.5インチ。
解像度(数値が大きいほど綺麗)
:4K(3840×2160)
:WQHD(2560×1440 あるいは 3440×1440ワイド版,YouTubeの1440p)
:フルHD(1920×1080,YouTubeの1080p)
:HD(1280×720p,YouTubeの720p)
4Kモニターの4Kは解像度を表しています。
一般的に普及しているテレビやモニターの多くはフルHD画質ですが、4KモニターはフルHDモニターの4倍の解像度を誇る。
フルHDから4Kの映像の美しさを比べると、一目瞭然で違いが判ります。
4K対応のAmazon PrimeやNetflixの映画を初めて見たときは、かなりの衝撃があったのを今でも覚えています。
4K対応のRPGゲームなどでも、フルHD画質とは比べ物にならない映像美を楽しめます。
EIZO FlexScan EV3895はUWQHD。
4KとWQHDの中間に位置します。
横幅が大きいウルトラワイド画面。
応答速度(ms,数値が少ないほど速い)
:1~5ms 速い。ゲーミングモニターとして最適。
:5~10ms まあ速い。
:10ms以上 ゲーミングモニターとしては不足していると感じることがある。
応答速度はFPSゲームなど、コンマ一秒の差が勝敗を分けるようなコンテンツで重要な機能です。
4Kモニターは主に映像観賞用としての価値に重きを置いているので、応答速度はそこまで重視されていない印象。
映像観賞用としてなら10ms以上でも何の問題もありませんが、4K画質でのゲームプレイも考えているなら、5~10msは確保したいところです。
EIZO FlexScan EV3895は5ms。
リフレッシュレート(Hz,数値が大きいほどヌルヌルに動く)
:30Hz 遅い
:60Hz モニターの基準。
:100Hz 速い。ヌルヌル。
:144Hz 凄い。超速いが100Hzとの違いがよく分からない。
画面を一秒間に何回書き直しているかを表しています。
こちらも上記の応答速度と同じく、ゲームプレイ用としての重要性が高い機能。
4Kモニターのリフレッシュレートは60Hzが主流。
個人的には、60Hzあればゲームでも楽しく遊べます。
EIZO FlexScan EV3895は60Hz。
パネル
:IPS 視野角が広い。応答速度は低いものが多い。高額。
:VA 応答速度も視野角も他パネルの中間。値段も中間。
:TN 視野角が狭い。応答速度は高い。安い。
:OLED 視野角が広く、応答速度も速い。超高額でインチも大きい。
大まかな特徴は上記の通りなのですが、最近では、技術の向上で高額なIPSパネルでも応答速度は優れたものが増えています。
コストパフォーマンス的にもIPSパネルは優れており、4Kモニターでは最も人気が高い。
OLED(有機EL)は視野角・応答速度ともに4パネルの中で最もハイスペックですが、超高額です。とにかく高性能なモニターを望む方であれば、OLED(有機EL)一択ではあります。
EIZO FlexScan EV3895はIPSパネル。
HDR(High Dynamic Range,ハイ・ダイナミックレンジ)
:画質の輝度が高い。
従来のSDR「Standard Dynamic Range(スタンダード・ダイナミックレンジ)」よりも明暗の差が大きくなります。
数値で示すと、 HDR = 10の5乗(cd/m²) SDR = 10の3乗(cd/m²) で、100倍の差。
夕焼けの鮮やかさ(明)から、世闇の深み(暗)まで、SDRと比べると雲泥の差です。
鑑賞が主な用途なら、HDR対応の4Kモニターにしておきたい。
EIZO FlexScan EV3895には搭載されていません。
G-SYNC/FreeSync
:画面のずれ、カクつきを軽減 。
NVIDIA社の「G-SYNC」と、AMD社の「FreeSync」。名称は違いますが、原理や効果は同じです。強いて言えば、G-SYNCのほうが先に出て、G-SYNCに対抗するため後追いでFreeSyncがつくられました。
モニターは一定の速度で映像を書き換えますが、ゲームが出力する映像の書き換え速度は一定ではありません。
そのため、ゲームから出力された映像とモニターが出力する映像のタイミングにずれが生じ、画面のずれやカクつきが発生します。
G-SYNC/FreeSync技術に対応したGPU/APUとモニターを合わせて使用し、タイミングを同期させ、スムーズで滑らかな映像を実現しています。
EIZO FlexScan EV3895には搭載されていません。
黒挿入(モーションブラーリダクション)
:残像の軽減機能
アンチモーションブラーとも言われる。
残像を英訳したのがモーションブラーですね。残像を限りなく減らすために作られました。
画面が更新されるわずかな時間によって生じる残像を、フレーム間に黒をはさむことで軽減する機能。
メーカーによって名称が違い、BenQの「DyAc(Dynamic Accuracy)」やASUSの「ELMB(Extreme Low Motion Blur)」、NVIDIA社の「ULMB(Ultra Low Motion Blur)」などが該当します。
G-SYNC/FreeSync技術はゲーミングモニターであれば標準搭載といっていいくらい当たり前の技術ですが、黒挿入(モーションブラーリダクション)を導入しているゲーミングモニターは珍しいです。
また、G-SYNC/FreeSync技術と黒挿入(モーションブラーリダクション)の2つの機能を同時に使用することはほとんどのゲーミングモニターでできません。
EIZO FlexScan EV3895には搭載されていません。
ブラックスタビライザー
:暗くて見えづらい場所を明るくして見えやすくする機能。
LGの「ブラックスタビライザー」、Benqの「Black eQualizer」、Dellの「暗さスタビライザー」、IODATAの「Night Clear Vision(ナイトクリアビジョン)」、Acerの「Black Boost(ブラックブースト)」等が該当します。
EIZO FlexScan EV3895には搭載されていません。
入力端子
:HDMI
現在の標準的なバージョンは「HDMI 1.4」と「HDMI 2.0」。
最大解像度は4Kである4096×2160。
HDMI 1.4:4K(リフレッシュレート30Hz)に対応
HDMI 2.0:4K(リフレッシュレート60Hz)に対応
HDMI 2.1:4K(リフレッシュレート240Hz)に対応
フルHD画質ならHDMI1.4でも144Hz出ますが、4Kモニターだと30Hzが限界。
4KモニターでのHDMIは、HDMI2.0が欲しいところ。
HDMI 2.1が搭載されている4Kモニターは、ゲーミングモニターとしての使用を想定されているモニターで、4Kモニターのなかでも高額なものが多いです。
EIZO FlexScan EV3895はHDMIが2つ搭載されています。
公式サイトにて
HDMI:29 - 31 Hz, 49 - 51 Hz, 59 - 61 Hz
とあるので、HDMIの型番は1.4と2.0相当。
:Display Port
最大144Hzのリフレッシュレートに対応している。
DisplayPort 1.4が144Hzに対応しています。
1.3以下のモデルは120Hz以下です。
4Kモニターでは60Hzあれば及第点。
ゲーミングモニターとして想定されているモニターが1.4、それ以外は1.3以下のモニターが多いです。
個人的に120Hzと144Hzは大差ないので、付いていればそれで十分なイメージ。
EIZO FlexScan EV3895には1つ搭載されています。
公式サイトにて
DisplayPort: 29 - 31 Hz, 59 - 61 Hz
とあるので、Display Port 1.3以下。
:USB-C
出力しながら充電も可能な端子です。
接続口が上下左右対称なデザインでとても使いやすい。
パソコンやモニターだけでなく、スマホやタブレットにもUSB Type-Cが使われています。
EIZO FlexScan EV3895には1つ搭載されています。
EIZO FlexScan EV3895 評価
「EIZO FlexScan EV3895」の評価をのせています。
否定的な意見、肯定的な意見の両方をのせています。
EIZO FlexScan EV3895のデメリット
- 音質がいまいち
EIZOはその社名の通り、映像美に特化した印象があります。
音質が大したことないのは、モニターメーカー全般に言えることですが、EIZOでも音質には不満を覚える方がいますね。
音質にもこだわりたい方は、外部出力でのスピーカーがやはりオススメです。
EIZO FlexScan EV3895のメリット
- モニターこれ1枚で、複数PCを同時表示できる
37.5型の曲面ウルトラワイドの大画面だからこそできることですね。
EIZO FlexScan EV3895を購入する方の多くは、横幅の広い4Kモニターという点に魅力を感じる方が多いです。
EIZO FlexScan EV3895の後継は?
EIZO FlexScan EV3895の後継はまだ発表されていません。
現役バリバリの人気モニターです。
EIZO FlexScan EV3895はウルトラワイド画面の高評価モニター
PCの複数運用も、EIZO FlexScan EV3895の1枚で処理が可能なところが最も評価されています。
EIZOの社名にたがわぬ映像美と合わせて、映像観賞・事務作業等が快適な人気モニター。
ちなみに「EIZO FlexScan EV3895」の後に続く、BK・WTはそれぞれブラック・ホワイトという意味です。色違い。